関西Excel方眼紙勉強会の後半レポートです。

休憩時間中もあちこちで白熱してました。
そろそろ再開しますよーといっしょけんめ治めて、後半へ。

後半は、参加者のおひとり、渡辺さん開発の
XEAD」デモからスタート。

仕様書を書けばそのままプログラムが動く!というそのデモに
参加者一同、感嘆の溜息…。
専用ツールを使うことの利点と、ツールに拒否反応示す人もいるし、
といった話になりました。
ツール拒否して情報共有にメールのCC使いまくる人、いますよね…。

わたくし、前半最後あたりであっぷあっぷしはじめて、
discussion3のテーマどうしようか途方に暮れていましたが、
「ツール作って解決!」の模範解答のようなデモを見ている間に
どうにか整理できました。

というわけで、改めましてdiscussion3のスタートです。

*discussion3
(ドキュメントのあり方の)理想論

WordとかPowerPointも選択肢のひとつですが、
ある程度スキルのある人は既存のツールから適切に選択できたり、
自作ツールで解決したりできるけど、
なんとなく「Excel方眼紙でええわ」と思って使ってる多数の人たちと
どう折り合いをつけていったらいいのか、という話からスタートしました。

Excelのような、誰でも開けるものから変えるのは大変かも、という意見に対して、
・テキストファイルなら誰でも開ける
・TeXが理想
・MarkDownも簡単
・perlで自動化する手もある
・CMSいいよね
・gitも便利
といった「便利なツール」が挙がりました。

それだけ便利なツールがたくさんあるのに拒否するのは、
Excelから変えましょう、がイヤなんじゃないか、
Excelなら「みんな」使えるし「パソコンには元々」入っているから。

そもそも、ドキュメントというのは、
・コミュニケーションの側面
・情報をまとめる側面
を持っているというご意見が出ました。

自分にはすごく使いやすいツールでも、
他の人が使いやすいかどうか…。
コミュニケーションの側面を考えたら、蔑ろにはできません。

「使える」というレベルにしても、
「エンジニアだから当たり前」のレベルと、
非エンジニアのレベルとは違います。

しかし、スキルある人が指導すれば短期間で使えるようになる、
という経験談から、使えるレベルにならないのは、
スキルのある人の研修を受けていないからではないか、
と考える方がありました。

文章の構造化や、それに対応した機能、基本操作など
操作の理由をきちんと教えれば、ちゃんと使えるようになったとのこと。

なので、他のツールを
使い続けている人たちが他の方法を受け入れないことや、
使えるようになってから導入しましょう、という意見が、
通ってしまうのが問題なのではないか。

ここから、少し厳しい表現が続きます。
IT企業がITを使いこなせていないのではないか、
Excel、Wordをなめてる、素人が使うものだと思っているのではないか、
という指摘が挙がりました。
(事務職で使いこなせている人は自分で勉強して使えるようにしている)

Excel方眼紙は例えばSI屋さんに多くみられるけれど、
使わない文化の会社もあるのに、
最初からExcel方眼紙を使え、という文化しか知らないと、
それを不思議に思わないのではないか。

例えば、あの資料ちょうだい→Wordで作った資料を出す
→Excelじゃないからいらないや…という流れになってしまうのはなぜなのか。

ではそれを打破するには、どうしたらいいのか。

たとえばWordとExcelの学習曲線の違い(板書参照)のお話です。
・Excel → ある程度まではすぐ使えるようになるが、
そこから先が苦しい
・Word → 上達はゆっくりだが、最終的な成果物は
Excelで作ったドキュメントをはるかに凌駕する
両者の成果物には大きな差ができるが、
ExcelのレベルがWordのレベルを超えるポイントまで到達できれば、
無理にExcelを使おうとは思わなくなるのではないか。

仕事に対する姿勢の問題ともつながりました。
組織は個人の集まりであり、個人が仕事に対してどう向き合っているか。

大企業でもExcel方眼紙のレベルで止まってしまっているので、
小さい企業がツールを使いこなすことで、大企業を凌ぐ高品質な仕事ができる、
差別化が図れるようになるんじゃないか。
ツール開発はビジネスにもつながり、使わない会社を簡単に凌げる可能性すらあります。

ツールによって問題を可視化し、
あいまいさを排除し、
エネルギーの効率化を行うことができるんじゃないか。

実は、ツール、というのは結論として避けようと思ってたんですが、
ツールを使いこなす、というのはひとつの結論としてありなんじゃないかと思いました。

しかし、Excel方眼紙は「紙」なので、「紙」以上のものができないこと、
そういう点でも(渡辺さんのXEADのような)ツールで差別化が図れること。
新しいワークフローはどんどん出てくる業界なので、
それに取り組む姿勢にもつながるということで、
学習コストをかけてツールを使いこなす姿勢イコール仕事、というひとつの結論へ、
到達していきました。

また、お客さんへの見せ方という課題では、
効率化イコール工程の省略、ではなく、
作業の効率化が品質向上につながる指摘もありました。

効率化という名のもとに段階を飛ばして資料を作ると失敗してしまいがちなので、
下書きからきちんと段階を踏んでブラッシュアップしていくことが大事、
学習コストをかけないことは効率化にはならないといったご意見が続きました。
最終的に大事なのは次のポイントでしょうか。
・文章力
・コミュニケーション
・内容
・何をどうやってまとめたうえで伝えるか

このあたりで時間いっぱいになりました。

当日はあえて結論をぼかし、次回へ引っ張るような表現をして締めましたが、
「ツール大事、勉強大事、ITなめんな」に集約できると思います。

この後、多くの方が場所を変えて熱く語り合いつづけたことは言うまでもありません。
熱い一日でした。

discussion3の板書
whiteboard-3

 

…もうちょっとだけ続くんじゃ。(3/2へ続く)


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